赤ちゃんが“心地よいから”逆子のまま?──私がその説に違和感を感じる理由

こんにちは。

大阪・鶴橋で女性のための整体をしているここはな整体院です。

 

今回は、逆子の話題の中でよく耳にする

「赤ちゃんが居心地よいから頭が上にいるんですよ」

という言葉について、少し私の考えをお伝えしたいと思います。

 


■ 優しさから生まれた言葉だけど…

まず最初に、こういった言葉を使う方の気持ちはよくわかります。

「逆子=悪いこと」と思わせたくない。

「赤ちゃんは自分で考えて動いてるんだよ」と伝えたい。

お母さんを安心させたい。

そんな優しさから出てきた表現だと思うのです。

 

でも、20年以上にわたり妊婦さんの身体をみてきた整体師として、

私はどうしても違和感を感じるのです。

 


■ 赤ちゃんが“そこにいたい”のではなく、“そこにしかいられない”状態かもしれない

実際、私の整体院には、逆子でお悩みの方がたくさん来られます。

中には妊娠35週を過ぎて帝王切開を示唆されている方も。

 

その方々の身体を丁寧に診ていくと、

骨盤の歪みや内臓の硬さ、下腹部の過緊張など、

明らかに「赤ちゃんが頭を下に向けづらい」状態があることが多いのです。

 

言い換えれば、

赤ちゃんが“その場所を好んでいる”のではなく、

“動こうとしても動けない”環境がある、ということ。

 


■ 整体で整うと、赤ちゃんは動き出します

興味深いのは、

整体によってお母さんの身体が柔らかくなり、骨盤の歪みが整い、

内臓の緊張がゆるんでくると、

不思議と赤ちゃんが自然に動き出すこと。

 

中には施術の最中に「今すごく動いてます!」とおっしゃる方もいます。

身体に“変化する余白”ができると、赤ちゃんは自らの力で頭位に戻るのです。

 


■ 「心地よいからそのままでいい」よりも、「動ける環境を整える」

だから私は、

「赤ちゃんが今、そこにしかいられない理由があるのかもしれない」

という視点を大切にしています。

 

それを無視して「赤ちゃんが選んでる」とだけ捉えるのは、

お母さんの体の声、赤ちゃんのサインを見逃してしまうかもしれないのです。

 

整体師として私ができるのは、

赤ちゃんが自由に動けるように「お母さんの身体を整える」こと。

それが赤ちゃんの選択肢を増やすことにもつながります。

 


■ おわりに:責めるのではなく、整えていく

もちろん、お母さんのせいではありません。

責めることはひとつもありません。

ただ、身体は変えられるという事実を知ってほしいのです。

 

「逆子=帝王切開ではない」

「赤ちゃんが動ける可能性は残っている」

 

そのことを知った上で、

選択肢を持っていただけるお手伝いができれば嬉しく思います。

 

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